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フェレットの巨大食道症

2012年02月07日
今回はフェレットではまれな疾患である巨大食道症の紹介をします。

巨大食道症の詳しい説明は当院のホームページをご参照ください。
あつき動物病院「フェレットの巨大食道症」

今回の症例は食後吐いてしまうということでフェレットの診察が可能な他院を受診するも改善しないということで、当院へ来院しました。
詳しく症状について話を聞いてみると、嘔吐ではなく吐出のような感じです。

吐出とは簡単にいうと胃内容ではなく食道の内容物、つまり食べたものそのままを吐き出す症状です。

嘔吐と吐出では考えられる病気が全く違うため、確認のためレントゲン撮影を行いました。

下のレントゲン画像はバリウムを投与していますが、バリウム造影を行わなくても診断可能なことが多いです。
通常、造影剤は食道にほとんど残ることがありませんが、この子では長い間食道内に残っており胃に流入していません。
kyodai02.jpg

基本的にはフェレットの巨大食道症は治療が困難で、予後不良と言われています。
当院では飼い主様と相談の上、内科治療の実施や胃チューブの設置を行うかどうか決定しています。
非常に重篤な疾患のため、しっかりとした検査、診断が必要です。
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