1歳フェレットの副腎腫瘍

2014年08月22日
フェレットの副腎腫瘍はとてもよく見られる病気のひとつです。
一般的には3歳頃から発生することが多く、中年期の病気と考えていいと思います。

今回、1歳前半で副腎の悪性腫瘍が見つかった例がありましたので記載しておきます。

中性化されたフェレットで外陰部が腫れてきた場合、中年期ではまず副腎疾患が疑われますが
1歳前後の若いフェレットで外陰部が腫れてきた場合、副腎疾患よりも卵巣遺残が考えられます。

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今回の例も1歳になったばかりと若いことより、卵巣遺残を疑い、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンを投与しました。
もし卵巣遺残ならば通常、数日のうちに外陰部が縮小するのですが、今回はだいぶ後になってから縮小したものの
すぐに腫れてきたため、残っている卵巣があるのではないかと考え試験開腹を行いました。

フェレットで卵巣が残っていると発情が繰り返されるため、交尾をしないかぎり発情が続いてしまい
エストロジェン中毒により血液を造る骨髄が抑制されるため、命に関わります。

今回の手術では、遺残した卵巣組織は発見されず、かわりに左副腎が明らかに腫大していたため、それを切除したところ
病理検査では副腎癌ということで悪性腫瘍でした。

一般的にはフェレットの副腎腫瘍は3歳以降のことが多いですが、このように若齢の場合でも起こりえるということを再認識しました。

避妊手術をしているフェレットで外陰部が腫れることは通常ありませんので
フェレットの外陰部が上の画像のようにぷっくり腫れている場合
様子は見ずに早めに動物病院へ連れて行ってあげてくださいね。
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犬猫の避妊、去勢手術

2014年08月10日
犬猫の避妊手術、去勢手術は一般の動物病院において一番実施されている手術だと思います。
そして飼い主様にとっても比較的身近な手術でしょう。

去勢手術では睾丸を摘出すること、避妊手術では卵巣子宮(または卵巣のみ)を摘出することはどの動物病院も同じですが
その過程には病院それぞれのやり方やこだわりがあるものです。

当院では、健康体に行う手術であることから
麻酔時には血管確保を行い、点滴や緊急時の対処にスムーズに対応できるようにし
人工呼吸器を備えた麻酔器で麻酔を維持します。
麻酔中は人と麻酔モニターによって動物の状態を常に監視し
麻酔薬には極力動物に影響の少ない薬剤を使うことによって
健康体だからこそ無事に手術が終わるように努力をしています。

動物の痛みにも配慮し、鎮痛剤は多剤併用し、痛みの少ない手術を目指します。

また、避妊去勢手術は手術後に寿命まで長く生きていくための
予防のための手術ですので
超音波メスや電気メスによって出血量を減らし、体内に使用する糸は吸収糸を使用して
極力体内に異物が残らないようにしています。

このように健康体だからこそ無事に元気に手術から帰宅できるように
さまざまな対処をし、手術を実施しています。

「自分のペットにも同じ獣医療を受けさせてあげたいと思う獣医療を提供すること」
当院のモットーは犬猫の避妊手術、去勢手術にもしっかり反映しています。
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