スポンサーサイト

--年--月--日
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

肝疾患-アミノ酸代謝

2009年04月29日
院内勉強会の際に自分が勉強したことをまとめたので、ついでにこちらでも公開しておきます。
フェレットにおいては肝疾患時に分岐鎖アミノ酸に富んだアミノレバンを経口投与することは、ある病院を中心に比較的よく行われていますが、その理論的な意味と必要性、投与量の検討には以下のような知識、検査が必要かなと思いました。

--
肝疾患時に特徴的なアミノ酸パターンがみられる。
分岐鎖アミノ酸(BCAA:バリン、ロイシン、イソロイシン)の低下と芳香族アミノ酸(AAA:チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン)の増加でありBCAA/AAA(フィッシャー比)の低下として特徴づけられる。

BCAAの低下(フィッシャー比の低下)は肝臓でのタンパク合成を阻害する。

□ BCAAが低下する理由
タンパク合成低下に伴い筋肉でのタンパク異化が亢進し、BCAAは筋肉のエネルギー源として利用されると同時に、その代謝物(グルタミン酸)がアンモニアの取り込みに使用されBCAAが低下する。
PSSでは腸管から吸収したアミノ酸が肝臓に流入しないため、BCAAはより骨格筋で代謝されやすくなっている。
食事のタンパク制限により必須アミノ酸のBCAAの摂取量の低下

□ AAAが増加する理由
蛋白異化で同様に生じた芳香族アミノ酸は肝での取り込み、代謝が減少しているため血中濃度が上昇する。


フィッシャー比が低下していると肝臓でのアルブミン合成は抑制され、フィッシャー比が高いとアルブミン合成が活性化する。
経口的にBCAA製剤やBCAAが豊富に含まれた食事(ベジタブルサポートドクタープラス:ダブリュ・アイ・システム)を投与すると筋肉でのアンモニア代謝が活性化され血中アンモニア濃度を低下させ、BCAA濃度が相対的に増加することによってフィッシャー比が改善しタンパク合成能の改善が期待できる。
アルブミン合成が盛んになるのはフィッシャー比が3~6の間とされているためBTRを測定し、BCAA濃度とTYR濃度を考慮しながらBCAAの投与を行う。


□ 総分岐鎖アミノ酸チロシンモル比(BTR)
臨床ではアミノ酸を測定することは困難。
総BCAA濃度とチロシン(TYR)濃度のみを測定し比率を求めたものでフィッシャー比との相関が認められていることからフィッシャー比の簡易測定法として医学領域で一般的に用いられている。
(BTR=1.57×Fischer比+0.30)
通常、血中BCAA濃度は400~800μmol/L、血中TYR濃度は20~50μmol/LであるためBTRは8以上を示すことが多い。
医学領域においてはBTRが3.5を下回るとBCAA製剤を投与する基準が存在するよう。

人気ブログランキング
スポンサーサイト
 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。