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症例報告 「貧血のフェレット」

2007年03月20日
先日来院した貧血を示すフェレットについてです。

4歳齢のフェレット。
去年末より下痢を繰り返す。
今年に入り体重減少、食欲不振を主訴に他院を受診。
虚脱状態であり脾腫と貧血(HCT10%前半)を指摘される。
造血剤?を処方される。

当院へはセカンドオピニオンとして来院。
当院受診時は元気、食欲の回復傾向が見られた。
当院における検査ではHCT30%台へ改善。
網状赤血球、有核赤血球の増加がみられ再生性貧血を示していた。
自己凝集や血管内溶血は認められず。
エコーにより腹腔内にリンパ節を疑うφ2cm程度の低エコー部位を数箇所認めた。
脾臓は中等度に腫大していたが、被膜および内部エコー像は正常であり、反応性に腫大していると思われた。

以上の所見より同日、FNAおよびアリューシャン病抗体価測定を実施。
FNAでは多数のリンパ球が採取され低エコー部位はリンパ節と判明。
小型のリンパ球がメインを占め、中~大型のリンパ球は10%程度で反応性過形成と診断されました。
アリューシャン抗体価はモノリスにて3倍未満と報告される。

以上のような各種検査・臨床所見の判断として
下痢を繰り返していたということから何らかの腸疾患によりリンパ節の腫脹が見られたと考えられます。
再生性貧血の原因としては肝臓、脾臓で貪食され血管外溶血によると思われます。
今後の症状・経過によっては腸生検、骨髄検査、脾臓のFNAなども必要になる可能性が少なからずあるかもしれません。

今後の治療は継続して元の病院で行なうため、今後の経過や最終的な診断は不明ですが、フェレットでは比較的よく見られる症例と思われます。

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勤務医の6割「病院辞めたい」

2007年03月15日
◇「休みがない」「意欲わかない」

勤務医の6割が「病院を辞めたい」と考え、9割以上が「医師不足」を感じている----。大阪市で11日に開かれるシンポジウム「地域医療をまもる近畿の医師・医療者のつどい」の実行委員会が実施した調査で、勤務医の置かれた厳しい現状が浮き彫りになった。

「患者のクレームにぴりぴりして、がんばる意欲がわかない」
勤務先の病院で医師不足を感じている人は92%に達する。

なるほど。おっしゃるとおり。
医師の話とはいえ同じですね。
病院にいる時間が12時間を越えることはよくあることだし
休みの日でも担当患者さんの状態によっては呼び出しもあり
なぜか最初からケンカ腰、不信感むき出しの飼い主さん。
休みの次の日なのに常に倦怠感。

まあ好きでやっている仕事だし、向上心・探究心だけがやる気の原動力ですな。。。

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フェレットの新症例

2007年03月13日
今月はフェレットの新しい症例が結構来ました。
貧血のフェレット、レントゲン上で一部無気肺になっている症例、筋炎を疑う症例など。
詳細などは最終的な検査結果や予後がわかってから興味深いものがありましたらご報告します。

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フェレットのインフルエンザ

2007年03月05日
冬のインフルエンザの時期ということでフェレットにおけるインフルエンザについてです。

ヒトのインフルエンザウイルス株の中にはフェレットに感染するものがあります。
飛沫の吸入によりフェレットからフェレット、ヒトからフェレット、またフェレットからヒトへの感染も起こりえます。

臨床症状としては感染から48時間以内に粘液漿液性鼻汁を伴ったくしゃみ、流涙、粘液膿性の眼脂。
短期間(48時間)の発熱や腸炎、元気食欲の低下などもみられます。
肺炎などの下部気道感染は稀で気管支炎でとどまることが多い。
しかし新生仔は重篤な症状、病態を示し下部呼吸器感染症にて死亡することが多いようです。15日齢のフェレットでは軽度の気道感染しか認められなかったという報告もあることから、ある程度成長した個体では抵抗力はあるようです。

診断は臨床徴候、ヒストリー、人用のインフルエンザ検査キットなどから行なうことが多いです。
フェレットにおいてはジステンパーとの鑑別が重要だと思います。症状としては皮膚病変、中枢症状の有無、発熱などの経過を見ていけば予後が極端に異なりますので鑑別は可能だと思いますが、確定診断の必要性があるときはさらに検査を行ないます。ジステンパーの詳細な診断法は次回に。

治療は基本的には対症療法を行ないます。ウイルス量の低下が遅れるため、よほどの高熱でない限り鎮痛解熱剤の投与は行ないません。
7?14日間の経過を辿ることが多いですが成フェレットでの致死率は低いです。

フェレットに対するインフルエンザワクチンの接種は推奨されていません。人のウイルス抗原が多様でありウイルスに対して短期間しか免疫力が維持されないこと。人用のインフルエンザワクチンをフェレットに使うことの問題点などが挙げられます。

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