フェレットの耳ダニ

2006年09月27日
犬や猫に寄生する種と同一であるため、同居動物からの相互感染も起こり得る。
臨床徴候は頭を振ったり耳を掻いたりするが無症状のものも多い。
いわゆる耳ダニに特徴的な黒褐色蝋様の耳垢が認められるがフェレットでは正常でも認められることが多い。
フェレットで続発性中耳炎、内耳炎による神経症状と斜頚が報告されている。

診断としては他の動物と同じく耳垢の鏡検や耳鏡で直接虫体を確認することによる。

治療は教科書的にはイベルメクチン0.2?0.4mg/kg sc 2週間毎、3?4回。

フェレットは局所療法ではうまく治療できないと書かれていたりもするが米国獣医皮膚科学会の専門医および自らの経験的にも以下の方法で治療できています。

イベルメクチン:0.4?0.5mg/kgを耳道内に局所的に投与する。2週間後に再投与。
セラメクチン(レボリューション):経験的には2?3週間隔で1?2回頚部皮膚に滴下することで治癒する。

*フェレットでは正常でも黒褐色の耳垢が見られることもありますが、診慣れていない場合はこれを犬と同様に外耳炎の症状として誤ってしまうこともあるようで注意が必要です。

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牧草の試食

2006年09月19日
うさぎやモルモットなどの草食動物にとって牧草はなくてはならないものです。
繊維質の少ない食餌は歯の磨耗が少ないので不正咬合を起こしやすく、繊維不足による消化管の運動異常も頻繁に起こり得ます。

「うちのコは牧草をほとんど食べないんです」と診察室でよく聞く話ですが、大体が近場にあるペットショップのチモシーを1?2種類試したけどダメだったというパターンが多い。

一般的に店頭で販売されている小動物用の牧草はマメ科のアルファルファかイネ科のチモシーですが、インターネットではさまざまな牧草が手に入ります。
チモシー、アルファルファ、オーツヘイ、オーチャードグラス、イタリアンライグラス、バミューダグラスなどなど。
さまざまな種類の他にUS産、カナダ産、北海道産、国内牧場産や1番刈り、2番刈り、3番刈りなどの違いもある。
*産地により香りや牧草の状態も異なる
*初めに収穫されたものが1番刈り。その後に再度成長したものを刈ったものが2番刈り・・・1番刈りに比べてやや繊維質が少ない。茎も太くなく葉が多い

個体によって葉っぱが好きなコもいれば、太い茎が好きなコもいますし香りによって好き嫌いもあります。お試しセットとしてさまざまな牧草をセットにしたものがあるので、まずどの牧草を食べてくれるか試すのをお薦めしています。



乾草だけではなく生牧草も手に入ります。時期や保存性の問題もありますが嗜好性が高く好んで食べるコも多いです。
市販の猫草もオーツ麦やイタリアンライグラスなどのイネ科牧草が使われていることが多く、生牧草としても使用できます。

牧草通販サイト
「うさぎ舎通販部 Lapin」
「ネイチャーブリード別館」
「中牧Webサイト?生牧草と草食動物の会社」
「阿蘇産牧草 渡辺牧場」

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ついに!!

2006年09月14日
やっと、札幌市内でもモノリスの検体集荷が始まったようです。
エキゾチックではフェレットのジステンパーやアリューシャン抗体検査、性ホルモン測定。うさぎのエンセファリトゾーン(Ez)抗体測定など、関東にいた頃はよく利用させてもらっていたのですが、札幌に来てからは東京までクール便などで輸送しないといけなかったので、利用頻度が落ちていたのですが、これで心置きなく利用できます。

他にも総胆汁酸(TBA)、ジコキシン、臭化カリウム、フェノバルビタール、クームステスト、RAテスト、抗核抗体、T4、fT4、T3、TSH、コルチゾール、LDHアイソザイム、フルクトサミン、インスリン、薬剤感受性試験などなど挙げだしたらキリがないほど利用させてもらっておりました。

北海道ではまだまだ知名度は低いかもしれませんが北海道のエキゾチックペットオーナーにも少しは恩恵があるでしょう・・・

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フェレットの乳腺腫瘍

2006年09月06日
フェレットの場合、犬猫のような乳腺腫瘍は非常に稀で、副腎疾患に起因した乳腺過形成が多発する。
性ホルモン、特にエストラジオールの過剰分泌によるものです。
去勢オスにおいても乳腺腫瘍の発生はあり、過去の報告ではいずれも良性であると報告されています。
フェレットの乳腺過形成の細胞診では非常に細胞成分に乏しく、FNAにて上皮系の細胞成分がシート状にたくさん取れてきている場合は汗腺腫瘍、乳腺腫瘍などが疑われます。

フェレットにおいて乳腺に”しこり”ができている場合は、外科的切除の前に副腎疾患の症状がないかどうか、触診、超音波検査、血液検査、ホルモン測定などを行い治療方針を決定します。

過去に1例、経験していますが、他院にて乳腺の腫瘤を指摘され治療として乳腺の外科切除と言われた症例で、セカンドオピニオンとして来院されました。
その症例も他に副腎疾患を疑わせる症状はなかったのですが、やはり片側の副腎の腫大が認められ、外科的に腫大した左副腎と乳腺腫瘤を切除しました。
フェレットにおいて乳腺の腫瘤は犬猫と異なり、副腎疾患がないかどうかを確認し、その治療も行なわないと治療としては不完全になる可能性があり注意が必要です。

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診療にお薦めの本 Vol.4

2006年09月01日
アニファブックス 我が家の動物・完全マニュアル フェレット 改訂版



フェレットの飼育から医学、エサ、生態、歴史まで、すべてを写真・イラストつきで解説。セーブル、アルビノ、バタースコッチ、ホワイトファーなど、様々な種類を収録。2000年刊保存版の改訂。

基本的には獣医師向けではないのですが、飼った事がない場合は最低限、飼育方法や生態を知っていないと飼い主さんとの会話が成り立ちません。
フェレットの診療の初学者はこの本で飼育方法などのベースの知識を得て、後はインターネットと飼い主さんとの雑談の中で深めていくというのが今までの個人的な経験からは早いと考えています。
飼ってしまうのが一番とは思いますが・・・

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