うさぎの斜頸

2006年05月28日
鑑別診断リスト
・内耳炎・中耳炎(パスツレラなどの細菌感染)
・エンセファリトゾーン症
--まれ--
・外耳炎(耳ダニ)
・脳回虫幼虫迷入症(動物園のアライグマなどでは報告があるが野生では報告されていない)
・頭部損傷
・リステリア、トキソプラズマ、腫瘍、中毒

ドワーフ種ではエンセファリトゾーン症が多く、標準種はパスツレラによるものが多いと言われている。
斜頚に対するアプローチとしてはまず外耳炎の有無やレントゲンによる鼓室胞の確認を行う。
またウサギでは神経学的検査は困難だが姿勢反応として跳び直り反射や固有感覚反応(CP)などの検査を行う。
状況によってはモノリスにてエンセファリトゾーンの抗体検査を行う。

現在の治療法としてはパスツレラなどによる感染症やエンセファリトゾーン症を考慮し
エンロフロキサシン、クロラムフェニコール、ST合剤などの抗生剤
デキサメサゾン0.1 or 1~3mg/kg q24h、ベタメタゾン 0.05mg/head などのステロイド
フェンベンダゾール(20mg/kg/day 4Weeks)、フェバンテル(ドロンタールプラス、マリンバンテル)、フルベンダゾール、アルベンダゾール(5~10mg/kg BID)などBIZ系の駆虫剤3剤を併用して投与する。

前庭症状は1~2週間で改善する場合が多いですが無効な症例もいます。特に発症初期からBIZやステロイドを投与されていないEz症では症状が残ることが多いようです。
斜頚個体では食欲不振も多く支持療法を行い、外傷や皮膚炎、角膜損傷を避けるための工夫も必要です。
長期的に投与する場合は骨髄抑制も報告されているので定期的な血液検査も必要かもしれません。

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毎日の練習

2006年05月21日
昨日から再び結紮と縫合の練習を始めました。
新卒の頃は皮下注射の練習をタオルでしたり、結紮や縫合の練習をよくしていたものですが問題なくできるようになったというのもあり、いつのまにかやらなくなっていました。



先月あたりから外科手術を行う機会が少ないというのもあり、腕がなまるなぁと思っていたところネット上で「外科医のトレーニング?練習しろ!技術は神様のようにうまくなれ!手術のうまさに年齢は関係ない。」というサイト見る機会があり、それに触発されました。
実地の経験以外にもいつまでたっても毎日の練習は大事だなと思うしだいです。
それと同時に平静の心も得られるように日々訓練、勉強。
エマージェンシーだろうとハイリスクな手術だろうとめちゃめちゃ外来が混んでようとイライラしない大きなヒトになりたい・・・

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診療にお薦めの本 Vol.2

2006年05月17日
BSAVA ウサギの内科と外科マニュアル



BSAVAのマニュアルシリーズらしく平易に見やすく書かれています。
特に麻酔、外科、歯牙疾患あたりは充実しており、カラー写真が多いのもありがたいです。
ただ内容としては学窓社のピンクの本、フェレット・ウサギ・げっ歯類以上の目新しい情報は少ないようです。
とりあえずウサギの臨床を学んでみたい初学者向きかもしれません。

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フェレットの脊索腫

2006年05月14日
主に尾の先端に発生するが頚椎や胸椎での発生も報告されている。頚部の脊索腫では運動失調や後躯麻痺などの神経症状が報告されているが尾に発生したものは一般状態に支障をきたすことは少ないようです。
フェレットでは一般的に尾の先端に特異的な人差し指頭大の腫瘤を形成するが、過去にテニスボール大になり自壊してQOLが低下した症例を経験しています。

治療はX-rayにて椎体の破壊や周囲組織への浸潤を確認し外科的切除を行う。
再発転移は頚部の脊索腫で報告がある。

細胞診では細胞が採取されづらく不定形、多角形の非上皮系細胞で類円形核と淡明な広い細胞質を持ち異型性には乏しいことが多い。
尾に発生する腫瘍として軟骨肉腫の報告もあります。

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診療にお薦めの本 Vol1

2006年05月05日
・フェレット,ウサギ,齧歯類―内科と外科の臨床


タイトル通りフェレット、ウサギ、げっ歯類の臨床について一通り学べます。とりあえずこの1冊はおすすめです。参考文献も豊富に記載されています。

・エキゾチックアニマルの診療指針〈Vol.1〉診療に必要な生態、解剖、飼育、疾病の知識


EPCの霍野先生の著作です。ウサギ、フェレット、モルモットをはじめ哺乳類10種の分類、生態、解剖生理、飼育法、疾病を解説。エキゾチックの本としては珍しいカラーアトラスなので重宝します。

・エキゾチックアニマルの診療指針〈Vol.2〉疾病と検査


具体的な治療法は少ないですが疾患毎の写真が豊富でインフォームドコンセントや疾病の直感的な理解の助けになります。

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