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うさぎの歯根からの感染が疑われる眼窩膿瘍の症例がありましたので、治療の一例として掲載します。
最近、目の下が腫れてきたことを主訴に来院し、眼下の腫れが肉眼的にもエコー上でも確認でき、FNAにて膿瘍と診断しました。
病歴として切歯、臼歯の不正咬合にて定期的な、切除を行なっています。
麻酔下での検査にて上顎臼歯の動揺が見られたため抜歯を行い、患部から細菌培養を行ないました。細菌培養結果より、感受性抗生剤(ちなみにレボフロキサシンは抵抗性)のドキシサイクリンと塩化リゾチームを併用し、膿瘍に対しては外科的な処置は行ないませんでした。
1ヵ月後も少しずつ増大し、目の突出と露出性の角膜潰瘍を起こしてしまいQOLの低下が見られたため、今回、眼下の切開にて膿瘍の摘出とペンローズドレーンの設置にて定期的な洗浄を行なえるようにしました。角膜潰瘍に関しては瞬膜も潰瘍状になっていたため、眼瞼縫合を2糸行ないました。
うさぎの膿瘍は外科的な処置を行なっても再発が多いため、内科的な管理が可能であればレボフロキサシンなど抗生剤と塩化リゾチームの併用を行なうことも多いですが、どうしても悪化する一方の例も多々います。
そのため、治療が後手後手にまわらないために外科処置の適応をよく考える必要性があるなと思わせる症例でした。
処置後の症例写真は↓
“うさぎの膿瘍の一例”の続きを読む>>
最近、目の下が腫れてきたことを主訴に来院し、眼下の腫れが肉眼的にもエコー上でも確認でき、FNAにて膿瘍と診断しました。
病歴として切歯、臼歯の不正咬合にて定期的な、切除を行なっています。
麻酔下での検査にて上顎臼歯の動揺が見られたため抜歯を行い、患部から細菌培養を行ないました。細菌培養結果より、感受性抗生剤(ちなみにレボフロキサシンは抵抗性)のドキシサイクリンと塩化リゾチームを併用し、膿瘍に対しては外科的な処置は行ないませんでした。
1ヵ月後も少しずつ増大し、目の突出と露出性の角膜潰瘍を起こしてしまいQOLの低下が見られたため、今回、眼下の切開にて膿瘍の摘出とペンローズドレーンの設置にて定期的な洗浄を行なえるようにしました。角膜潰瘍に関しては瞬膜も潰瘍状になっていたため、眼瞼縫合を2糸行ないました。
うさぎの膿瘍は外科的な処置を行なっても再発が多いため、内科的な管理が可能であればレボフロキサシンなど抗生剤と塩化リゾチームの併用を行なうことも多いですが、どうしても悪化する一方の例も多々います。
そのため、治療が後手後手にまわらないために外科処置の適応をよく考える必要性があるなと思わせる症例でした。
処置後の症例写真は↓
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ウサギの膿瘍はほとんどが白色のクリーム状であるため、腫瘤を形成している場合は破動感はありません。
教科書的には膿瘍からは黄色ブドウ球菌、Pasteurella multocida、緑膿菌、Proteus属、Bacteroides属などが検出されます。
エコーにて内部構造を確認した後、22G以上の注射針を用いて針吸引を行い、細胞診、グラム染色、細菌培養、感受性検査などを行なう。
ただし、膿瘍から原因菌が培養同定されないことも多く経験します。できるだけ膿瘍壁を含むように採材すると分離できることが多いです。
犬猫のように切開、排膿処置では治療が困難であり膿瘍壁が残っていると再発が多いため、基本的には外科的な摘出が必要になります。
術前に血液検査、レントゲン撮影を行い他臓器や骨への影響がないかどうかを確認します。骨融解や骨増殖などが見られる場合の予後は不良のため治療法の検討が必要です。
耳根部・下顎・眼窩膿瘍
この部位への膿瘍は多く見られ、かつ治療が困難です。
病歴として外耳炎、鼻炎、斜頚、不正咬合がないかの確認を行ないます。
検査は耳道内検査、耳垢検査、口腔内検査、頭部レントゲン、眼球のエコー検査を行ないます。
ウサギの歯牙疾患に起因する根尖周囲膿瘍は内科療法では完治しません。根尖伸長に伴い食餌や口腔内常在菌が感染し、歯根周囲炎や根尖膿瘍が生じます。口腔内の膿により誤嚥性肺炎を起こすこともあります。
患歯の抜歯が必要ですが骨への波及状況によっては対症的に治療を行なったほうが患者のQOLを維持できることが多いように思っています。
内科的な治療法としては当ブログのリンクにもある通り、クラビット、塩化リゾチームの投与を行い眼窩膿瘍が液状化し排膿され、症状が落ち着いた症例なども経験していますが、ペーパーとして発表されていないこともあり今の段階では何ともいえません。
ただ抗生剤に関しては可能な限り培養結果に基づいて選択することが重要だと思います。
ウサギの膿瘍は場所にもよりますが長期戦になることが多いため、飼い主さんによく説明し納得してもらう必要があるでしょう。
教科書的には膿瘍からは黄色ブドウ球菌、Pasteurella multocida、緑膿菌、Proteus属、Bacteroides属などが検出されます。
エコーにて内部構造を確認した後、22G以上の注射針を用いて針吸引を行い、細胞診、グラム染色、細菌培養、感受性検査などを行なう。
ただし、膿瘍から原因菌が培養同定されないことも多く経験します。できるだけ膿瘍壁を含むように採材すると分離できることが多いです。
犬猫のように切開、排膿処置では治療が困難であり膿瘍壁が残っていると再発が多いため、基本的には外科的な摘出が必要になります。
術前に血液検査、レントゲン撮影を行い他臓器や骨への影響がないかどうかを確認します。骨融解や骨増殖などが見られる場合の予後は不良のため治療法の検討が必要です。
耳根部・下顎・眼窩膿瘍
この部位への膿瘍は多く見られ、かつ治療が困難です。
病歴として外耳炎、鼻炎、斜頚、不正咬合がないかの確認を行ないます。
検査は耳道内検査、耳垢検査、口腔内検査、頭部レントゲン、眼球のエコー検査を行ないます。
ウサギの歯牙疾患に起因する根尖周囲膿瘍は内科療法では完治しません。根尖伸長に伴い食餌や口腔内常在菌が感染し、歯根周囲炎や根尖膿瘍が生じます。口腔内の膿により誤嚥性肺炎を起こすこともあります。
患歯の抜歯が必要ですが骨への波及状況によっては対症的に治療を行なったほうが患者のQOLを維持できることが多いように思っています。
内科的な治療法としては当ブログのリンクにもある通り、クラビット、塩化リゾチームの投与を行い眼窩膿瘍が液状化し排膿され、症状が落ち着いた症例なども経験していますが、ペーパーとして発表されていないこともあり今の段階では何ともいえません。
ただ抗生剤に関しては可能な限り培養結果に基づいて選択することが重要だと思います。
ウサギの膿瘍は場所にもよりますが長期戦になることが多いため、飼い主さんによく説明し納得してもらう必要があるでしょう。
